株式会社 松正

花茣蓙とは? 花茣蓙とは?

「い草」

「い草」は単子葉植物イグサ科の植物です。い草と糸で編んだ生地のことを茣蓙(ござ)といいます。栽培時期は8月に苗床から良質なものだけを株分けし、12月の寒冷期に植え、翌年5月に先端を切り払って新芽の発芽を良くし、7月に刈り取ります。その後「染土」という泥に漬け込み、乾燥をおこないます。これにより色・つやが増し、色調を保ち、清々しいい草の香りを引き出します。

空気清浄

い草には日本人を落ち着かせてくれる爽やかな香りがあり、多くの有害物質を吸着し、空気を浄化してくれます。シックハウスの原因となるホルムアルデヒド、悪臭に繋がるアンモニア臭・イソ吉草酸を吸着します。い草は天然の空気清浄器です。

温度の調整

い草の断面にはスポンジのような無数の空気穴があり、湿気を出し入れします。その調湿効果により、梅雨の時期や夏は湿気を吸ってべたつきを抑え、冬は湿気を放出して乾燥を防いでくれます。高温多湿な夏や低温低湿の冬を過ごす日本の気候にもぴったりです。

抗菌

大腸菌、サルモネラ菌、黄色ブドウ球菌などの食中毒細菌,バチルス菌,ミクロコッカス菌、レジオネラ菌などの腐敗細菌に対して、い草は抗菌作用のあることが明らかとなっています。い草は天然の抗菌素材といえます。

「鮮やかな文様」

染色した美しいい草と経糸(たていと)とを複雑に織り込むことで、花茣蓙の鮮やかな文様を表現しています。経糸の本数い草の織込み方が織りの違いです。

〜 其の一 経糸の本数 〜

袋 織Sachet

袋織のグラフ

袋織のイメージ

経糸の数357本(横幅95.5cm・本間に対して)

糸数が多いため、細かい文様を繊細で美しく表現できる織り方。い草の凹凸感をより良く出せるので、茣蓙の表面がより立体的に見えます。壮美で重厚な織り方です。

紋織のイメージ

経糸の数251本(横幅95.5cm・本間に対して)

普通織(ふつうおり)とも呼ばれ、い草にもっとも負荷をかけない織り方です。様々な地紋を使っても安定している茣蓙ができるので、広く普及しています。花茣蓙の約6割が紋織です。

紋 織Crest

紋織のグラフ

掛川織Kakegawa Ori

掛川織のイメージ

掛川織のグラフ

経糸の数102本(横幅95.5cm・本間に対して)

福岡県筑後地方に伝わる伝統的な織り方。7:3の織り幅を交互にくり返すデザイン。織り方がシンプルなので、表面が平面的で弾力性に富み、肌ざわりが良い茣蓙となります。(福岡県知事指定特産工芸品)

〜 其の二 い草の織り込み方 〜

六重織

通常の茣蓙より約3倍のい草を使用し、六色のい草を繊細に織り込ませ、複雑に文様を表現した織り方。長くて色つやが良く、粒揃いの良い柔軟性のある、良質ない草のみで作られます。重厚感と立体感がすばらしく、日本の花茣蓙の中で最も高価なものです。

四重織

明治の頃、磯崎眠亀氏の考案したものを現代の自動織機で再現した織り方です。表と裏が別々に織られ経糸でつながれた二枚織。四重織の考案が、その後の六重織へと繋がっています。

目迫織

「めせきおり」と読み、経糸とい草が1本づつ交互上下に織り込んだもので、いわゆる平織です。表面に糸が見え、茣蓙の厚みが少ないのが特徴。ボリュームには乏しいですが、柔らかくて、しっかりとしています。経糸の本数によって、一一目迫・二二目迫・三三目迫があります。

大目織

い草と経糸がからまる間隔が約2.5cm~3cmある伝統的な織り方。大きな織り目をくり返した単純な組織のため、目づまりしており、肌触りが非常に良く、重厚感があります。寝茣蓙などに多く用いられています。約1.5cm〜2.5cm間隔の織り方は中目織です。